最近、Twitterを見ているとQQQの人気が凄いなーと感じることがあります。一方でQQQを買うのか、構成銘柄の特定の一部銘柄へ集中投資すべきなのか迷われている方もいらっしゃいました。私も気になっちゃったので少し検証してみようと思います。
今日はただの検証です。過去のパフォーマンスなんて結果論ですので、検証結果をもってこっちにすべきとは言えないです。
また、私はTwitterでも発信している通り、分散投資よりも集中投資をオススメしています。これはあくまでも私の好みですので、分散投資を好まれる方の否定は一切しません。
その上で今日はQQQとQQQを構成する銘柄のパフォーマンスを見ながら、今後の投資に役立つような示唆を見つけられればいいなと思っています。では早速いってみましょう。
目次
QQQ
QQQとは
まずQQQってなんやねんという方向けに簡単な紹介をします。
QQQとはナスダック100に連動するETFです。構成銘柄はNASDAQに上場している時価総額が最大規模、かつ非金融セクターの100社で構成されています。
▼基本情報
正式名称:インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET
運営会社:インベスコ
信託報酬:0.2%
分配利回:0.63%
入替頻度:4回/年
時価総額:114,660.8百万米ドル
時価総額えげつないですねー。人気の理由はリターンの高さと安定感です。QQQの10年チャートをご覧ください。

10年前は50ドルだったものが現在は263ドルと凄まじい上がり方。
リターンは以下の通り(起算日は2020年7月1日)
過去10年:約546%
過去5年:約232%
過去3年:約181%
過去1年:約131%
そして特徴が2つ。
・この10年間綺麗な右肩上がりをしている
・コロナショック後に急上昇をしている
これらは構成銘柄を見ると理解頂けると思います。
構成銘柄
上述した通り、QQQはNASDAQに上場している時価総額が最大規模、かつ非金融セクターの100社で構成されています。その中で組入上位銘柄は以下の5社で合計40.7%を占めています。(以下、Intel、NVIDIA、Tesla、Adobe、Netflix等が続きます)

上位5社は、所謂GAFAMと呼ばれる米国のテック企業5社ですね。これら5社はこの10年で株価を急上昇させてきました。また、コロナのような自粛・在宅が強いられる状況においては、むしろ売り上げが拡大するような事業を運営しています。
また、今後の将来性においても、GAFAMを筆頭にQQQ構成銘柄は期待が大きく、それらも相まってQQQが支持されていると言う訳です。
そんな時に冒頭でも紹介した「QQQじゃなくて個別銘柄に集中投資すべきなのでは」という疑問が生まれます。QQQは10年で5倍のリターンだが、個別銘柄に目を向けるとQQQ以上の成長を果たしている企業もあるのではないかということですね。
では実際に数社の実績を見比べてみましょう。
Microsoft(MSFT)
まずは組入比率トップのMicrosoftから。
▼基本情報
時価総額 :1620.354B$
売り上げ :125.502B$
売上総利益:82.592B$
当期純利益:39.24B$
各数字がやばい・・・。Amazonの分析記事でも書きましたが、Azuraのシェア率が非常に伸びており、クラウドの収益が非常に好調なのも理由でしょう。
そんなMicrosoftのチャートはこちら。

これまた綺麗な右肩上がりですね。リターンは以下の通り。
過去10年:約817%
過去5年:約458%
過去3年:約296%
過去1年:約150%
いずれもQQQをアウトパフォームしています。
Apple(AAPL)
次に皆大好きなAppleをみてみましょう。
▼基本情報
時価総額 :1663B$
売り上げ :259.968B$
売上総利益:97.704B$
当期純利益:55.256B$
10年チャートは以下の通り。

Microsoftよりも少しジグザグしていますが右肩上がり。リターンもみてみましょう。
過去10年:約1,018%
過去5年:約296%
過去3年:約253%
過去1年:約161%
Appleもいずれの期間でもQQQをアウトパフォームしています。
Amazon(AMZN)
次にAmazon を見てみましょう。
▼基本情報
時価総額 :1596.083B$
売り上げ :1596.083B$
売上総利益:1596.083B$
当期純利益:11.588B$
上記2銘柄と比較すると当期純利益が少なくPERが150倍強というのが特徴でしょうか。10年チャートはこちら。

パフォーマンスやばすぎる。こういう株を握り続けたいですね。
過去10年:約2590%
過去5年:約658%
過去3年:約302%
過去1年:約150%
当然全ての期間でQQQをアウトパフォーム。
Facebook(FB)
次は最近何かと叩かれているFacebookです。
▼基本情報
時価総額 :698.781B$
売り上げ :70.697B$
売上総利益:57.927B$
当期純利益:18.485B$
次にチャート。意外と上場後10年経過していないのですね。

過去5年:約273%
過去3年:約160%
過去1年:約123%
過去5年リターンは少しアウトパフォームしているものの、過去3年と過去1年はアンダーパフォームしています。
Alphabet(GOOGL)
GAFAMの最後はGoogleの持ち株会社であるAlphabetです。
▼基本情報
時価総額 :1050.558B$
売り上げ :161.402B$
売上総利益:89.506B$
当期純利益:34.343B$
Alphabetも時価総額1,000B突破ですね。そんなAlphabetのチャートはこちら。

なかなか綺麗な右肩上がり。
過去10年:約616%
過去5年:約259%
過去3年:約153%
過去1年:約127%
パフォーマンスは過去10年と過去5年では少しアウトパフォーム、過去3年と過去1年ではアンダーパフォームしています。QQQ構成銘柄に比べて鈍化している感じですね。
Intel(INTC)
インテル入ってる?でおなじみのIntelです。安心してください、QQQにもインテル入っています。…..気を取り直してみていきましょう。
▼基本情報
時価総額 :252.05B$
売り上げ :71.965B$
売上総利益:41.94B$
当期純利益:21.048B$
流石にGAFAMと比較すると小ぶりですが、組入比率で言うと常にトップ10に入る優良銘柄です。

2010年以前は乱高下をしていたのですが最近は大凡右肩上がりですね。
過去10年:約306%
過去5年:約195%
過去3年:約176%
過去1年:約122%
全ての期間でQQQをアンダーパフォームしています。パフォーマンスが悪いわけではありませんが、残念ながらQQQ構成銘柄の中では足を引っ張ってしまっています。
最後に
構成銘柄との比較は、全部やろうとするとキリがないので一旦ここらでやめますが、ご覧いただいた通り銘柄によって明暗分かれます。
QQQはリスク分散という点ではメリットがあるものの、(ETFという商品の特性上、当たり前の話ですが)一部銘柄にアンダーパフォームしてしまいます。
ちなみに皆さんはIntelをあえて個別銘柄で買おうと思いますか?
私はあまり買う理由を見つけられません。買おうと思えない銘柄が組み込まれていると考えるとQQQが少しネガティヴに見えてしまいます。
逆にAmazonやMicrosoft、Appleの成長スピードが、QQQ構成銘柄に比べて鈍化しそうかを考えてみます。2社はクラウドを握っており、1社はApple Storeという巨大なプラットフォームを持っています。
世界経済が成長すればするほど上記3社が成長する構図が出来上がってしまっています。この前提が崩れない限り、3社への集中投資の方に分があるんじゃないかなーなんて見方もできますね。
各社のパフォーマンスは所詮結果論ですし、今後の見通しも不確実性は高いです。そのような中で熟考に熟考を重ね、自分の投資スタイルやリスク許容度を考慮して、何に投資すべきか考えることが最も重要です。
・Amazonが絶好調だからAmazonに集中投資!
・QQQが良いらしい!QQQに集中投資!
これだけでも利益は上がるのですが、もう一歩先を踏み出した時、リターンが跳ね上がりますし、何よりも投資をもっと楽しめるようになると思います。
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