決算書において注目する3点

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決算書


株に少し慣れてきたら決算書を読んでみようと思う方も多いと思います。しかし、決算書のどこを読めばいいのか、何に注目して読めばいいのか分からない方も多いと思います。
そこで本記事では株価が上がる銘柄を見つけるための3つの観点を解説していきます。

まず結論から言うと
・売上
・セグメント毎の将来性
・財務状況

の3点を見ています。

売上を見ることで会社の勢いや成長性、その成長の継続性を確認します。次にセグメント毎の将来性を見ることで、会社の今後の成長性や、莫大な利益をもたらすまでにどの程度の時間がかかるかなどを予測します。最後に財務状況を見ることで経営の安全性について確認しています。

各項目について具体的に見ているポイントを順に説明していきますね。

売上

基本的には売上が上がらないと利益も上がらないです。
利益は後からついてきますので何よりも売上。これがどれだけ伸びているのかチェックしています。特に数年に渡って売上が成長し続けているかは重要で、乱高下するような銘柄は避けたほうが無難です。

また、売上を見る際に意識するのが業界の伸び率や競合との比較です。

A社:売上が昨対10%増(200億→220億)

A社の業績だけ見ていると順調に成長しているように見えます。
しかし競合や業界の成長率を見てみるとどうでしょうか。

A社:売上が昨対10%増(200億→220億)
B社:売上が昨対20%増(150億→180億)
業界:市場規模が昨対10%増(1000億→1100億)

B社の方が成長率は高いです。同じ成長率を継続した場合、約2年でB社はA社の売上に追いつきます。

また、A社は市場規模が100億成長した内の20億(20%)しか増やせていませんが、B社は30億(30%)増やせたわけです。つまりA社の市場シェアはB社に比較して相対的に低下しています。一見するとA社は良さそうに見えるのですが、競合や業界と比較して見ると実は良いとは言えないということが多いので注意です。

※売上規模が大きくなると伸び率は低くなります。
 そのため売上規模が異なる企業で成長率を比較する必要はありません。

セグメント毎の将来性

複数事業を展開している企業であれば、事業ポートフォリオを意識します。所謂PPM分析を用いながら、どの事業で売上/利益が伸びているのか、伸び余地はどの程度あるのかを考えます。

PPM分析


例えば楽天を例に考えます。楽天はECや金融、携帯事業など様々なサービスを展開しています。
ECはStar、金融はCashCow、携帯事業はDogでしょうか。
携帯事業はCashCowに出来るのか、CashCow化するためにどの程度の期間、どの程度の赤字を出すのか。一方でCashCowの金融事業はどの程度の利益を生み出し続けるのか、StarのEC事業はどこまで成長するのか。

過去の決算書の推移や競合企業、マーケットの将来性を考慮しながら、各事業ごとに将来性を予測します。最後にそれらをまとめた時に会社として成長して、将来的により大きな利益を生み出せるのかを判断します。

財務状況

今までは儲かるかという言わば攻めの観点で見てきましたが、こちらは財務という守りの観点でみていきます。株価が下がっては元も子もないので、こちらでリスクについて確認します。

よく見るのは自己資本比率です。自己資本比率とは総資本に対する自己資本の比率のことです。

自己資本とはバランスシート上の純資産のことで、株主からの出資や、利益の蓄積など返す必要のないお金のことです。逆に他人資本とは借入金や買掛金など将来返さなければいけないお金のことです。

つまり「自己資本必要が高い=持っているお金のうち、返さなくていいお金の割合が多い」ということですので、経営が安定しており倒産リスクも低いと言えます。自己資本比率がどの程度あれば安心できるかは業界によっても異なりますが、目安として40%あれば安心と言われています。

しかし40%以下だから危険とは一概には言えません。例えばメルカリ社の自己資本比率は20%を切っています。しかし総資産約1894億円のうち、約40%に及ぶ754億円もの預り金を保有しています。預り金はいずれ返す必要があるお金なので純資産には入りません。

メルカリのビジネスモデル上、預り金が膨れ上がることは仕方ないですし、むしろ事業が好調な証左とも言えます。この預り金が急に引き出されることも考えづらいので17%という数字も問題ないでしょう。

基本的には上記で説明した自己資本比率しか見ないです。以下補足ですがこんな見方もできるので参考にしてください。

メルカリ社は230億~250億の通期赤字を予想していますが、純資産は329億円しか持っていません。このままでは1年強で債務超過に陥ります。
債務超過に陥るとマザーズの上場維持基準(債務超過状態は1年以内に解消しなければならない)を満たさなくなります。それを避けるためにメルカリ社はマーケティング費などの投資を縮小させ、赤字幅を縮小、もしくは黒字化を目指す動きを取るわけです。

本気でやばいのはいきなりステーキを展開するペッパーフードサービス。こちらは自己資本比率が2%を切っており流石に危険水域に突入しています。

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